お浚い会の良さと心がまえとは?(達喜会|8月7日(日)日本橋公会堂を前に)
こんにちは。
昭島市や福生市で日本舞踊教室を開いております、藤間美都也(ふじまみつや)です。
日本舞踊をやりたい、という方が気軽に始められるお稽古場を目指して日々活動させていただいています。
八月に入りました。毎日暑くてびっくりしてしまいますが、水分補給しながらのお稽古は続いています。熱中症予防の塩分補給に、梅干しをいただくのも忘れずに。
さて。来週の日曜日はいよいよ達喜会の本番当日です。師匠の藤間達也先生が主催される浴衣会で、二年に一度開かれています。
前回の記事で申しましたように、私は今回の会では日本舞踊だけでなく長唄三味線の合奏もあり、二回舞台に立たせていただきます。
また、私のお弟子さんを初めて達喜会に出させていただく運びとなり、嬉しさと緊張に包まれながらお稽古をしています。
こういった発表会のある習い事は多々あるかといますし、何かしらの習い事で経験された方がいらっしゃると思います。
私にとって、習い事の発表会はなくてはならないものです。今まで自分がお稽古してきた成果を観ていただける、という事にわくわく感が募ります。
お浚い会の良さをあげてみると…
① 今まで自分がお稽古してきた成果を家族や友人の皆さまに観ていただける=応援していただける→お稽古のモチベーションがあがる
② 自分との対話といいますか、お稽古を重ねる度に自分を見つめ直して、新たな挑戦をしていく事ができる→都度新しいチャレンジができる。
③先生から教えていただいたことを出す場であり、ここまでお稽古を積ませていただきました!と報告ができるまたとない機会→先生との絆が強くなる
…と、こんなに良いことがたくさんあります!
思えばお稽古を始めたころは、発表会の前はあまりの緊張に不安が募って大変でした。今はどちらかと言うと、「やるぜ!」みたいな気持ちで興奮してしまうので、平常心を保つことが最重要課題です。日本舞踊、三味線、唄の先生方全員に「落ち着いてください」とご指摘いただいてしまうくらい重要なんです。
さて。今回のお浚い会では、私のお弟子さん方を出演させていただく運びとなり、皆さん懸命なお稽古の真っ最中です。
お弟子さんを舞台に出させていただくことは、私にとって初めての経験。お稽古を頑張っていただきたいのはベースにあるとして、会に出るとなれば、浴衣、帯、帯締めや帯揚げ、本番用の足袋を用意したりはもちろん、体調管理やお仕事・学校などとのスケジュールも必要になります。
三味線でしたら、譜面の忘れ物がないか、替えの糸、膝ゴムや指かけが古くないか確認したり、三味線のメンテナンスも必要になる場合があります。
また下浚い(リハーサル)や会当日は、大勢の関係者の方々がみえます。言わば初の和のお浚い会デビューです。お化粧したり着替えたり、お手伝いをしたりと忙しいです。
その中で他のお弟子さん方と協力し、会がスムーズに一日まわるよう、手が空いた時はお手伝いもあります。スタッフさんや地方さん方へのお弁当やお茶をお配ったり、ゴミを仕分けして片付けたり、はたまた買い物があったりいろいろです。
お浚い会は自分が出演させていただくだけではなく、もちろん他の出演者の方の発表の機会でもあるので、皆さんで励まし合ったり、お手伝いしあったりお舞台を観ることはとても大切です。
この「みんなで会を盛り上げていく」中で、普段なかなかお稽古で出会わないお弟子さん同士が仲良くなり、お互いを知って大切にしあうのです。美しいことだと思います。
会を通してこのような「経験の蓄積」ができます。これがお稽古事の良さであり、楽しい部分であり、成長していける機会になるのだと思います。
来週の今頃は達喜会が無事に終わり、ホッとしているところだと思います。会が終わった後の最初のお稽古で、達喜会に出演された皆さんの、また応援に来ていただいたお客様やお弟子さん方の感想を聞くのが楽しみです。
ひとまず、体調管理に気をつけて達喜会当日を迎えられたら、と思います。
会に出る、それは大きくとらえれば普段のお稽古の集大成です。楽しくお稽古をして、好きなもののために頑張って努力してきたご自分を、思いきり褒め、自信をつけていただけたら、私はとても嬉しく思います。
たくさんある経験のひとつではありますが、今後のより良いお稽古のために、またお稽古をもっと好きになって夢中になって欲しいな、と切に願っております。