着物を着るために必要なものを解説します。お稽古だけでなく、着物でのお出かけ&お食事にも!
皆さまこんにちは。
昭島市や福生市で日本舞踊教室を開いております藤間美都也(ふじまみつや)です。
先日のコラムで「浴衣でお稽古する時の持ち物」をご案内しました。お稽古は浴衣で大丈夫ですが、やはり着物が着られるとお稽古気分も上がりますし、着物ランチや着物デートなどのお出かけも身近なものになります(^^)
そこで今回は、浴衣ではなく「着物を着るために必要なもの」をご案内してみます。女性、男性それぞれ説明しますね。
まずは必要なものをリストアップします。馴染みのない言葉も出てくると思いますが、あとでちゃんと解説しますので、ご安心ください。
女性の場合
⚫️着物…袷(あわせ)または単衣(ひとえ)
⚫️襦袢(じゅばん)…二部式襦袢か長襦袢
⚫️襟芯(えりしん)
⚫️帯…半幅帯(はんはばおび)か、名古屋帯
⚫️肌着…肌襦袢、ステテコ
⚫️足袋(たび)
⚫️腰紐(こしひも)…四、五本
⚫️伊達締め(だてじめ)…二本(襦袢と着物に一本ずつ必要)
以下、帯が名古屋帯の場合
⚫️帯板(おびいた)
⚫️帯揚げ(おびあげ)、帯締め(おびじめ)
⚫️帯枕(おびまくら)
男性の場合
⚫️着物…袷(あわせ)または単衣(ひとえ)
⚫️長襦袢(ながじゅばん)
⚫️帯…角帯(かくおび)
⚫️肌着…肌襦袢、ステテコ
⚫️足袋(たび)
⚫️腰紐(こしひも)…一.二本
「着物」
袷? 単衣? 何だそれは!となる方、ご安心ください。私も最初わからなかったです。
袷(あわせ)着物は、着物に裏地が付いていて、10月から5月に着る着物です。

単衣(ひとえ)着物は6月、9月のみに着る裏地がない着物。

7、8月は浴衣や薄物と言われる、透け感のある見た目に涼しげな着物を着ます。


着物は洋服と同じにTPOによりドレスコードがありますが、お稽古ではお洗濯に便利なポリエステルの洗える着物が便利です。「小紋(こもん)」と呼ばれるものがお稽古にはオススメです。ドレスコード的にいうと、普段着にあたります。
男女ともにお稽古では裄(ゆき)の長いものが扱いやすいです。裄とは、首の後ろのぐりぐりした骨から手首の骨のぐりぐりするところまでの長さです。メジャーなどで測り、それにだいたい合う長さがいいですよ。
「襦袢(じゅばん)」

襦袢は、袖や裄(ゆき)などの、長さを着物に合わせて…と言われますが、私は合っているものはあまりありません。ぴったり合わなくても、安全ピンなどで留めて調整すればいいかな、と思います。
女性の場合、選べるなら踊りには襦袢は「二部式」がオススメです。二部式は半襦袢と裾の二つに分かれた構造なので、踊る時に着崩れしにくいです。

ですが、お手持ちのものが長襦袢でしたらそれを使ってくださいね。次に買う機会があったら二部式を買えば大丈夫です👌
ちなみに、長襦袢もポリエステルが便利です。伊達締めでしっかり結んで着付けしましょう。

半衿(はんえり)は白色が一番使い勝手が良い色です。着付けの際、「襟芯(えりしん)」を半衿から入れてください。襟の形がきれいに整います。

男性は襟芯は使いません。
「帯」
女性が締める帯は可愛らしいものがたくさんあります。作り帯と言われるものもあり便利なのですが、ぜひお稽古で帯結びを身につけましょう。
半幅帯の場合、特に帯周りの小物は要りません。名古屋帯や袋帯の場合は帯揚げ(おびあげ)と帯締め(おびじめ)、帯枕(おびまくら)をご用意ください。



基本的なお太鼓結び(おたいこむすび)ができれば、レストラン、パーティー、観劇などどこにでも締めていけます!

男性は角帯です。浴衣の時の帯と一緒です。結び方は貝の口(かいのくち)が一般的です。

結び方は今は本やネットやYouTubeなどで写真、動画で学べますので、参考になさってください。もちろん、お稽古の時に着付けや畳み方をお教えしますから安心なさってくださいね。
着物を着られると自信がついて、人もに喜ばれる!

先日のお稽古でお弟子さんにお着物と名古屋帯を着付けしました。お弟子さん曰く「踊りやすいです!」とのこと。
日本舞踊は所作のひとつひとつが着物を着て踊る事が前提になっています。やはり着物を着てお太鼓結びでお稽古をすると、所作も気持ちも変わりますね。
洋服に慣れた環境ですと、着物は何か成人式や結婚式くらいにしか着ないものになってしまっていますが、ぜひ着物をたくさんあるワードローブの中に加えていただけたら、と思っています。
最初は、私も着物を一人で着られず苦労しました。一時間以上かかるとか当たり前で、お出かけ前に着崩れたりと挫折寸前。心が折れます。
ですが、着物を着る機会が増えれば、着て動いていれば段々慣れてきますし、早く着られるようになります。それに、着物を着ていると人から喜ばれるんですよ🌸 これ、嬉しいし楽しいです。

ご家族や、ご友人同士で着られるようになったら、それも素敵です。
お稽古は、例えば付き添いの親御さんも着付けを一緒に学ぶ機会にもなります。自分で着られれば、お子様の着付けも自信を持ってできます。
何より、着物を一人で着られて、ましてやたためる!なんて、周りの方が知ったら一目置かれること間違いなしです。しかも、着物を着慣れていれば、もちろん立ち振る舞いや物腰も変わり、印象も変わってきます。
日本舞踊は踊りを学べ、着付けができるようになり、物腰が柔らかなり、着物たちが箪笥の肥やしにならずに大活躍する素晴らしい習い事です。
何か始めたいと思う方や、習い事をやってみたいな、と思ったら、敷居が高いだなんて思わず、そんな思いを飛び越えてお教室の見学や体験にいらしてくださいね。
何かにチャレンジする方を、わたしは応援させていただきます!
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